上記は、国家公安委員長の公式ブログ。この中に次のメモがある。
「午前11時15分、官邸の総理執務室でここまでの情報を集約して総理に報告し、総理からは屋外に避難している人を確実に今日中に屋内に収容せよという指示がありました。」
総理大臣が、このような細かい指示を出したとすれば、これは中央がやってはいけないマイクロマネジメント。実際、この指示を聞いた熊本県知事も「現場を知らぬ」と怒ったとの話。
下記のTogetherの内容が事実だとすると、責任は重大ということになる。
「きのう帰宅途中の車のラジオを聞いてたら、今晩は外ではなく家の中ですごせと災害専門を名乗る職員が執拗にゆってた。寒さをしのげということだった。絶対という言葉まで使ったと思う。ひとの行動を指図しすぎだと思った。そして0115にM7.3地震が起こった。家に潰されて死んだ人が少なくない。」
このように現場から遠く離れたところから強制的な命令が発せられると現場は悲惨なことになるものである。米国などの先進国では、常に最高指揮官は、災害現場を自分の目で見たり、肌で感じたりできる位置にいる人である。現場のトップ、すなわち現場指揮官が総理大臣よりも災害時には偉い、ということにしなければならない。災害時には逆ピラミッド型組織である。
参考(P.F.ドラッカー「マネジメント 基本と原則」 P192):
意思決定は常に、可能な限り低いレベル、行動に近いところで行う必要がある(第一原則)。同時に意思決定は、それによって影響を受ける活動全体を見通せるだけの高いレベルで行う必要がある(第二原則)。
今回は、5年前の菅内閣に比べれば全般的に遥かにマシという印象は持っているが、細部を検証すれば、上記のような良くないマネジメントも恐らく多数あるに違いない。検証が必要である。