英離脱派の勝利で欧米極右に勢い 排外主義を主張

英国の国民投票で反移民を訴えた欧州連合(EU)離脱派が勝利したことを受け、排外主義を唱える欧米の政治家が勢いづいている。ロイター通信によると、米大統領選の共和党候補への指名を確実にしているドナルド・

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英国の選挙結果を、第二次大戦前にナチスが選挙で民主的に選ばれてドイツを独裁へと導き、排他主義をとった歴史とオバーラップさせているのは私だけではないはず。まだ、英国版ヒトラー(英国のトランプといわれるジョンソン元ロンドン市長か?)が誰になるのかは見えていないが、アメリカではトランプ、フランスではルペンなど、具体的に目に見えている国もある。これは極めて恐ろしい事態である。

ナチスによるユダヤ迫害に見られるように、特定の民族をスケープゴートにするのは人類の歴史の中で、頻繁に起きていることである。今回の英国では移民を悪者にしているが、トランプもメキシコ移民やイスラム全体を悪者にしているし、オランダで急速に支持を伸ばしている極右政党の自由党などもイスラム全体を悪にしている。そして彼らに共有するのは「我が民族は優秀なり!」とナショナリズムを煽ることである。これは大衆支持を得るためには極めてアンチョクな答えだ。こうゆうタイプの政治家は支配意欲が強く、自分と異なる意見の人間を強引に排除し、独裁に走る。そうゆう独裁を防ぐために民主主義はあるのだが、その民主主義が機能していない。これは金融危機などという経済的な危機ではなく、民主主義の危機である。議会制民主主義発祥の地ともいうべき英国で、移民排斥を訴える離脱派が勝利したことに重大な危惧を覚える。

「歴史は繰り返す」という格言があるが、こうゆう民族浄化(エスニッククレンジング)の歴史だけは繰り返してほしくない。破滅につながるだけだ。しかし、そこに向かっているかもしれないという「ヒヤリハット」が今起きているように思う。インシデントは早く消火しないと大火事になる。

「賢者は歴史から学び、愚か者は己の経験から学ぶ。」という格言もある。英国民のみならず、我々皆がもう少し賢者になる必要がある。

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