標準化とは何か?

標準化とは一言で言うと「組織を作る手段」である。それも何か特別な目的のために誰でもが組織に参加できるようにするためのものである。なお、ここでいう組織とは、人と人との間のものだけではない。物と物、物と人の間でつながったものまで含まれる。

標準化と言えば、その本家本元は国際標準化機構(ISO)であるが、ISOでは実に様々な種類の物やマネジメントシステムの標準が定められている。ISOでは「標準」を

「関係する人々の間で利益又は利便が公正に得られるように、統一し、単純化を図る目的で、もの(生産活動の産出物)及びもの以外(組織、責任権限、システム、方法など)について定めた取決め。 」 (JIS Z 8002:2006)

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初動対応における意思決定

(1) 救急救命士に見る初動対応

如何なるインシデントの場合でも現場における初動対応が極めて重要であるが、不幸なことに我が国では、初動対応ができない、または、規制されている場合がある。なぜ、初動対応ができないのであろうか。これについて、1991年に救急救命士の制度ができるまでの救急対応の状況等を例にとり、考察して見てみよう。言うまでもないが、救急救命士とは、救急車の中で医師に代わって一定の医療行為を実施する救急隊員のことであり、救急救命士として医療行為を実施するためには国家資格を取得しなければならない(救急救命士法第3条)。そして特定行為を行うためには医師の指示の下で行わなければならない(同法第44条)。

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政府、今日初めて共同記者会見実施(原子力災害広報)・・・やっと今頃になって???

今日、3月11日の原発事故発生以来、初めて、内閣官房、原子力保安院、東電が3社合同記者会見を実施した。これまでは、各省庁、東電などが、バラバラに個別会見し、内容重複や矛盾した会見、「・・・と聞いております・・」的な無責任会見、専門的な単語を並べまくった自己満足会見、テレビが入っているにも関わらずパワポや白板も使わず印刷物をベースとして「・・・ページの何々についてご説明します・・」としてテレビを見ている人には何を説明しているのかわからないバカタレ会見、などなど縦割り組織の悪いところを全て出し尽くし、これ以上悪い会見はないと言えるほど最悪の危機管理広報を実施してきた。諸外国では、大事故が発生した場合には、関係組織が合同で記者会見を実施するのは先進国では常識中の常識。また、危機管理広報の初歩中の初歩。危機管理といったら、「広報」を意味すると思っている人がいるくらい危機管理広報は、危機管理の中心的要素なのだが、今回はそれが全くボロボロだった。今日、それが、多少なりとも一歩前進したように思う。(まだ、関係機関が一同に会したというだけで、各担当者がそれぞれバラバラに説明していたので、実態としては変わらないとも言えるが・・・)。 続きを読む

福島原発 オフサイトセンター機能せず

10年前のJCO事故をキッカケに全ての原発にオフサイトセンター(緊急時の司令部となるべき建物)が設置された。しかし、今回の福島原発事故では機能していないという(福島民報)。私は、以前、福井県の敦賀の海保で働いていたとき、敦賀のオフサイトセンター(原発銀座のため複数ある)を見学したことがあるが、それはそれは立派な建物だ。これも、日本お得意の箱物ビジネス、一種の公共事業として作ったのだろうが、また、高い買い物のわりには役に立たなかったわけだ。今、福島のオフサイトセンターは福島県庁内にある。しかし、そのオフサイトセンターは何をやっているのか、メディアにはほとんど出てこない。出てくるのは、東京の東電本社や保安院本省の様子や会見ばかりだ。本来、この種の災害は、現場に情報を集約し、現場で指揮しなければならない。しかし、今回もその原則が無視され、東京がごちゃごちゃと口を出しているということだろう。指揮命令系統の見直し、及び、意思決定権限の明確化などは急務だと思う。箱物などは、なければなくてもどうにかなる。(今回も県庁の会議室か何かで間に合ってしまった。)しかし、権限だけは予め明確化しておかないと、いざという時に意思決定が遅れ、致命傷になる。今回の最大の問題点はココです。

初期対応の遅れが致命傷の原因(福島原発)

「東大工学部出身の技術キャリアである中村審議官は、震災翌日の会見で、検出された放射性物質から、「(1号機の)炉心の中の燃料が溶けているとみてよい」と炉心溶融の可能性に言及した。正しい認識だった。ところが、 続きを読む