日銀への“不信任案”?

三菱UFJによるプライマリーディーラー資格の返上、これは日銀に対する一種の不信任決議ではないかという解釈がある。

「1000兆円を超える日本の借金。その資金繰りのために、メガバンクと日本銀行、財務省の三者は、あうんの呼吸で国債の発行と購入を繰り返してきた。ところが、日銀が導入した異次元金融緩和政策とマイナス金利政策によって、メガバンク最大手が“鉄のトライアングル”から離れる決意をした。・・・・」

情報源: 三菱UFJの国債特別資格返上は日銀への“不信任案”か

舛添知事に対する不信任決議くらいなら国家に虫刺されのかゆみが生じるくらいのものでお茶の間の話題が増える程度の話だが、日銀の信用が失われるような事態になると、これはとてつもない危機になる。日銀発行の債券である「円」への信用が失われるってことだ。国家の心臓ポンプが機能しなくなるようなものだろう。

都知事は、民主的に選挙で選ばれているので、同様に選挙で選ばれている都議会で不信任となれば首にすることができる。しかし、日銀総裁は我々が選挙で選んでいるわけではない。日銀の独立性を根拠に、金融政策に関する独裁が法的に許されている組織に対して誰が不信任案をたたきつけることができるのか。それは、日銀のお客様である「市中銀行」しかない。その代表格であるメガバンクの三菱UFJが日銀の金融政策に「ノー」と言った、私はそんな気がしている。

「信用」という目に見えない資源は、予測もできないスピードで急速に失われていく。これは舛添知事が信用を失っていく速度を見ればわかることだ。彼の対応は極めてお粗末で、事実を正直に自分から迅速に発表し、早めに陳謝しておけばこんな事態には恐らくならなかったろう。人間というのは愚かなもので、なかなか自分から自分に都合の悪いことは発表できないものだ。しかし、最悪の事態を避けるには自分から発表するしかない、大手の民間企業などはこの点を理解しているから、危機管理広報のコンサル会社みたいなところと契約し、「ゴメンナサイ」の仕方まで勉強している。三菱自動車もその辺を理解しているから自分から先手先手で膿を出し、最悪の事態の回避に努めているのだろう。

ところが、公的組織というのはこの点の考え方が甘いのが常である。舛添知事もこのような「ゴメンナサイ」研修を受けていたとはとても思えず、一貫して「自分は法的に問題なことはしていない」と突っぱねてきたのが致命傷になった。

日銀が舛添知事のように信用を失っていくという事態は想像したくないが、日銀も所詮役人の集団である。黒田さんだって役人の出身。役人の行動原理は組織防衛のための「アリバエ」の構築である。日銀が目先のアリバエ作りに終始し、信用を失っていくことはなんとしても避けてもらいたい。「自分たちの金融政策はうまくいっている」ふりばかりするのではなく、時には先回りして失敗を認め、戦略の変更を示すことも必要だ。でないと信用を失い始めたときにもう止められなくなる。

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