災害・震災・危機管理で役立ちそうな通信システム(衛星携帯・衛星電話)

東日本大震災では、携帯電話・固定電話などの地上系の通信システムが大ダメージを受け、それが、救助活動や支援要請、安否確認などの大きな障害になった。今回のような大規模地震や津波などの災害・震災・危機管理において役に立ちそうな通信システムは、やはり、衛星系だろう。日本でも各種の衛星携帯や衛星電話が利用されており、非常に興味深い。そして、今回の震災でも活躍しているが、実は、この分野、外国衛星のサービスなど、規制や制度が未整備で使用できないものが多数ある。

例えば、今回の震災ではTwitterやFacebookの活躍が報道されているが、これらも、携帯の基地局がダウンした地域では全く役立たずであるが、SPOTという右のような端末を使えば、いつものスマートフォンにソフトを入れるだけで、衛星を経由して接続できる。端末は、WiFiルータみたいなもので、非常に小型軽量であり、グローバルスターという低軌道衛星を経由して、インターネットにつながる。小型にした分、ゲインが低く、かつ、衛星までの距離が遠いため、地上の携帯のような高速通信はできないが、Twitterなどの低速度のインターネット接続なら可能というものだ。しかしこれは、今の電波法には技術基準などが規定されていないため、免許をとることもできない。

Thuraya XT

Thuraya XT

また、アラブ首長国連邦(UAE)の企業が提供するスラーヤという衛星サービスもある。最も新しい端末は、Thuraya XTというものだが、これは、地上の携帯電話並に小型・高性能な衛星携帯だ。これは、実際に今回の東日本大震災でもメディアや支援機関などで使用されたものである。しかし、実はこれも日本の電波法に技術基準などが規定されていない。言い換えると制度不備のため、通常は使用できない。今回の震災では、通常の通信システムが被災してしまったため、総務省が特別に使用させたものだ。電波は日本にも来ており、技術的には何ら問題なく使えるのだが、制度不備のため国内では使えなかった。

IsatPhone Pro

IsatPhone Pro

更に移動体衛星サービスの最大手であるインマルサットも、昨年からIsatPhone Pro(アイサットフォン・プロ)という衛星携帯サービスの提供を開始した。これは、上のThuraya XTよりちょっと大きいが、バッテリーのもちがいい。しかし、なぜか、これも、上記同様、制度不備の状況である。

概して、日本の総務省はこのような外国衛星のサービスに対して、門戸が狭い。国内衛星業者を保護しているのではないかと思いたくなる状況である。

しかし、今回のような大震災時には、これらの衛星電話・衛星携帯が最も役に立つ。制度を整備しておくのも、危機管理の準備フェーズの一作業ではないだろうか。

(備考:2014年5月現在、アイサットフォンとスラヤは総務省殿における制度整備が済んでおり日本国内でも使えます。グローバルスターだけはまだですが・・・)

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災害・震災・危機管理で役立ちそうな通信システム(衛星携帯・衛星電話)」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: 経団連・・・東日本大震災にかかる規制改革要望(第2弾) | SAFETYON

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