福島原発の損害賠償はどうなるか?

福島原発の被害は広がる一方で収束の兆しは全く見えないが、被害総額は直接の被害から風評被害まで巨額になると思わる。これを損害賠償するということになると誰がどうのように行うのであろうか? 東京電力だけではとても手に負えない金額になることが予想されるので、ちょっと気になったので調べてみた。

民事上の損害賠償の特別法として「原子力損害の賠償に関する法律」という法律がある。その第3条には、「原子炉の運転等の際、当該原子炉の運転等により原子力損害を与えたときは、当該原子炉の運転等に係る原子力事業者がその損害を賠償する責めに任ずる。ただし、その損害が異常に巨大な天災地変又は社会的動乱によつて生じたものであるときは、この限りでない。」と書かれており、今回の場合は、この「巨大な天災地変」によるものなので、東京電力のみならず、国も追加的に賠償責任を負うというこのになるのであろう。東京電力は、第8条に書かれた「原子力損害賠償責任保険契約」を締結しているはずなので、この保険から支払われるはず。そして、それでも足らない部分は第10条「原子力損害賠償補償契約」に基づき政府が支払うという仕組みらしい。しかし、この補償契約にも上限(1200億円)があるので、それを超える場合には第16条に「政府は、原子力損害が生じた場合において、原子力事業者(外国原子力船に係る原子力事業者を除く。)が第三条の規定により損害を賠償する責めに任ずべき額が賠償措置額をこえ、かつ、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、原子力事業者に対し、原子力事業者が損害を賠償するために必要な援助を行なうものとする。」と書かれているので、今回は、たぶん、これによって巨額の賠償金を国が支援するということになるのであろう。

今回の被害は広大だ。農産物への直接の被害から風評被害、そして、場合によっては電力供給不足による損害までにも波及するのではないだろうか。因果関係の認定はむずかしくなるだろうが、軽く、数兆円になるような気がする。

国有化なども議論されているが、この法律があるため、東京電力は別に倒産することもないし、国有化されることもないのではないだろうか。(ちなみに現在、国及び地方公共団体は東京電力の株式の約3%しか保有していない。)


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